-スウェーデンの文学作品-
児童文学作品をメインに紹介します。
 
     
 


【ニルスの不思議な旅

南スウェーデン、スコーネ地方の西ヴェンメンヘ ーイに住んでいた
ニルス少年はいたずら好きの怠け者でした。
ある日、教会に行くのを免れたものの聖書を読んでおくように
言いつけられてつまらない思いをしていたニルス少年は
家の中で小さな妖精(トムテ)を見つけます。
虫取りアミでトムテを捕まえたニルスはトムテに意地悪をして
小さくされてしまいました。
でも不思議な事に、小さくなってからは動物達の言葉がすっかり分かるのでした。
 トムテを見つけだし、元の体に戻してもらおうと
家を探し回っているとき、庭では雁の群れに誘われて
そわそわしていた若い雄のガチョウ”モルテン”が飛び立とうとていました。
モルテンが飛び立とうとしたその時、
ニルスは『おい、飛んでいってはいけないよ!』
とモルテンの体にしがみつき、モルテンを止めようとしましたが、
今の彼の体では到底止められず、
一緒に空へと舞い上がってしまいました。

…と言うのがお話の冒頭です。
この”ニルスの不思議な旅”は1906年、(というともう今から100年近く前になるのですね)
スウェーデンの作家、セルマ・ラーゲレーヴ(Selma Lagerlo:f)によって書かれた作品です。
 この作品はスウェーデン教育会から依頼された内容を元に、3年の時間をかけてやっと小説化した作品です。
依頼された内容と言うのは、スウェーデンの地理や歴史を子供達にわかりやすく、
楽しく読める本を作るという事でした。
 かつては子供達の副読本として使われていたこの本は、スウェーデン人でなくても
楽しく読める内容に作られています。
これを読むだけでスウェーデンの地理や伝説なども知ることができます。

教育の為に作られた本であるから仕方がないような気もするのですが、
一部説教臭いと評価されてもいるようです。

 

 

   
■機会があれば一度手にとってごらんになってください■
偕成社文庫版”ニルスの不思議な旅” 香川 鉄蔵/香川 節 訳  全1〜4巻
 ※スウェーデン語の原書を端折ること無く訳された完訳版です。私はこちらをお勧めします。
講談社青い鳥文庫版 ”ニルスの不思議な旅” 山室 静 訳 全1巻
 ※全55章のうちの厳選された24章を納めたものです。
 

 

 

 
 


【その他の児童文学作品】

アストリッド・リンドグレン】

 
なが靴下のピッピ』やロッタちゃん(映画でちょっとしたブームになりましたね)は有名ですが、
 それ以外の作品を少し紹介します。

■名探偵カッレくん■
1957年に日本語訳初版発行。
ちょっと空想癖っぽい所のある将来探偵になることを夢見る少年、カッレ・ブルムクヴィストが住む町に
カッレの友達、エーヴァ・ロッタの叔父さんがやってきた。その叔父さんの怪しい行動を密かに感じ取った
カッレはある事件へと巻き込まれていく。
”ながくつしたのピッピ”で有名なリンドグレンの作品。私は個人的に”ピッピ”よりこちらの方が好きです。

■カッレくんの冒険■
1958年に初版発行。”名探偵カッレくん”の続編です。
前作”名探偵カッレくん”で事件を解決し、名探偵の名を欲しいままにしたカッレくんは平和で静かな
夏休みを送っていた。しかし、エーヴァ・ロッタが『大平原』と呼ばれる原っぱであるものを見た時から、
物静かな町ではなくなっていく…。

■名探偵カッレとスパイ団■
1960年に初版発行。”名探偵カッレくん”シリーズ3作目。
カッレ、アンデス、エーヴァ・ロッタの3人が出会った幼い男の子、ラスムスの父はある発明をした工学博士だった。
その博士の発明を横取りしようとあるスパイ団がラスムス少年を誘拐してしまう。

■エーミールとおおどろぼう■
スウェーデン南部、スモーランド地方はリョンネベルヤに住むいたずらっ子の
エーミールのお話です。エーミールはスープ鉢に頭をつっこんでみたり、
かわいい妹のイーダを国旗掲揚柱にひっかけてつり上げてみたり(!)様々ないたずらを
思いつきます。
スウェーデンの農村の雰囲気まで伝わる、楽しいお話です。

■エーミールとねずみとり■
エーミールシリーズの第二作。パパの指をねずみとりではさんでしまったり、
市長さんのパーティに登場してはちゃめちゃなことをしたりと相変わらずですが
クリスマスの日だけは、エーミールも見た目のとおりかわいらしい天使になって人々を喜ばすのでした…。
どんな事をして喜ばせたか?それは読んでのお楽しみです。

■エーミールと60ぴきのざりがに■
エーミールシリーズ最終作。
相変わらずいたずらばかりのエーミールだけれど、最後の最後にやってくれました!
大好きなアルフレッドの為にエーミールは…。

 


【絵本】

【エルザ・ベスコフ】

スウェーデンで有名な絵本作家と言えば、沢山居ますが、一番はエルザ・ベスコフでしょうか。
スウェーデンのベアトリクス・ポター(ピーターラビットの作者)とも言われています。
何とも言えない優しい色彩が素敵です。

”ペレの新しい服””ウッレのスキーのたび”など。

 

【その他小説】

【アウグスト・ストリンドベリ】
1849年1月22日ストックホルムに生まれ、1912年5月14日胃癌で63歳の生涯を閉じる。
その間、戯曲、詩、小説、短編小説、童話のほかに、歴史及び自然科学、哲学、宗教など多岐にわたるエッセイや評論、
さらに膨大な数の手紙を書き、絵や写真を残しました。
主な作品は『令嬢ジュリー』『死の舞踏』など。

【マイ・シュヴァル/ペール・ヴァールー】
「マルティン・ベック」シリーズが有名ですね。ビデオかなにかで見られたはずです。